2025.07.24
皆さん、こんばんは!
今回は「音」と「自律神経」「脳の状態」の関係について、研究ベースの裏づけも含めてご紹介します。
せっかくのオンラインサロンなので面白い視点てお伝えできるよう頑張ります。
私たちの五感のうち、聴覚だけが「脳幹(生命維持の中枢)」に即時アクセスできる構造を持っています。
音は「聴覚神経 → 延髄 → 大脳辺縁系(感情中枢)」というルートで、理性を通らずに無意識の感情や神経系を動かします。
🔍【エビデンス】
2012年、Stanford大学のNeurosciences Instituteの報告では、
「音楽は脳の報酬系、記憶、情動処理に関わる領域(扁桃体・海馬・視床下部など)を強く活性化させる」と示されています。
ゆったりしたテンポの音楽 → 心拍数・血圧の低下、脳波のα波優位
高周波音やリズミカルな音楽 → 覚醒・集中力向上(β波優位)
ホワイトノイズ → ストレス性の覚醒抑制、注意の持続力改善
🔍【エビデンス】
▼2003年、心理音響学専門誌「Psychophysiology」に掲載された研究では、
「テンポ60〜80BPMの音楽を10分聴いた後、心拍数と皮膚電位(ストレス指標)が有意に低下した」と報告されています。
▼2016年、ノッティンガム大学の研究では「ホワイトノイズがADHD児童の集中力を高める効果があった」とも発表されました。
① ホワイトノイズで「思考を止める」
冷房の音、換気扇、雨音、波音などの「規則的な音」は、脳の“警戒モード”をオフにしてくれることが知られています。
→ 寝つきが悪いとき、考えが止まらないときにおすすめ
→ ホワイトノイズは、子どもの睡眠導入やパニック発作の軽減にも用いられています
🔍【エビデンス】
2017年、英国のThe Royal Society Open Scienceに掲載された論文では、
「ホワイトノイズは、環境音による認知パフォーマンスの乱れを防ぐ」と示されました。
② 特定の周波数音で心身を“再調整”する
528Hz:リラックス・細胞修復(DNAレベルでの共鳴を示唆する報告もあり)
432Hz:自然倍音との調和 → 心身の安定・ストレス軽減
396Hz:不安や恐れに反応する脳波を低下させる傾向あり
🔍【エビデンス】
▼2018年のJournal of Addictive Diseasesの研究では、528Hz音源がオキシトシン分泌やストレス指標に好影響を与えた可能性があると報告。
▼432Hzに関する研究はまだ限定的だが、心理的安定感に関与する報告が増加中。
③ 「自分の声」を整える:ハミングの神経刺激効果
自分の声を使って“内側から神経をゆるめる”方法として、ハミングは非常に優れた手段です。
声の振動が迷走神経(副交感神経の中枢)を刺激
頭蓋・横隔膜への微細な共鳴がリラックスを誘導
実際、ハミング後に呼吸・心拍が安定するケース多数
🔍【エビデンス】
2019年、カリフォルニア大学の神経科学研究で「ハミングは迷走神経トーンを上昇させ、心拍変動を安定化させる」と報告。
音は「今この瞬間の安心・安全」を体に伝えるメッセージです。
だから、目には見えなくても「何を聞いているか」が、神経系のコンディションを左右します。
▼頭が疲れているのに、なぜか休めない
▼気分が不安定で、理由が思い当たらない
▼無音が落ち着かない、逆に音がうるさいとイライラする
そんなときは、音のチューニングこそが、心と身体の再起動になります。
「整う音」は、人によって少しずつ違います。
でも共通しているのは、「音が変われば、内側も変わる」ということ。
もし今日、心がざわついていたら
まずは3分、静かに音に身をゆだねてみてください。
整った音は、整った神経と、整った自分を取り戻す合図になります。