

2025.12.11
皆さん、こんばんは!
皆さんは余裕がありますか?
「何突然?!」と思うかもしれませんが、よく「余裕がない」「キャパがない」「心がいっぱい」といった表現を耳にします。
けれど、余裕とは本当は何を指しているか気になりませんか?
時間のことでも、体力のことでもなく、もっと静かで見えにくい領域の話なのかもしれません。
心理学の研究では、人が同時に処理できる情報量(ワーキングメモリ)は非常に限られていることが分かっています。
このスペースが埋まっていると、たとえ時間があっても余裕がありません。
つまり余裕とは、
「どれだけ時間があるか」ではなく、「どれだけ心の中に空き容量があるか」の問題です。
時間があるのに落ち着かない日は、「内部のスペースがすでにいっぱい」だったということです。
未処理の感情は、驚くほど大きな領域を占めます。
▼不安
▼焦り
▼怒り
▼気まずさ
▼まだ返していない連絡
▼気になっているタスク
こういった小さなひっかかりが、知らないうちに思考の容量を圧迫していきます。
余裕がなくなるとは、
「感情や雑念がスペースを占領し、新しい情報が入る隙間がなくなる状態。」
だからこそ、余裕がないと判断が雑になり、いつもより短い距離でつまずきやすくなるのです。
余裕がないとき、人はよくこう言います。
「本当はこうしたいのに」
「でもこうしなきゃいけない」
このふたつの思考を同時に抱えることが、想像以上に負荷をかけます。
心理学では「二重負荷」と呼ばれ、矛盾する二つの欲求を同時に処理し続けることは脳にとって強いストレスになります。
▼やらなきゃいけない自分
▼休みたい自分
▼期待に応えたい自分
▼距離を置きたい自分
この複数の自分の調整で、認知スペースはすぐに埋まってしまうのです。
人は余裕がなくなると
「もっと頑張らなきゃ」
「もっと効率よくしなきゃ」
と考えてしまいますが、余裕とは足すことで生まれるものではありません。
余裕が戻るのは、
▼情報を減らしたとき
▼感情の滞りがほどけたとき
▼思考のスイッチが一度オフになったとき
つまり余裕とは、
「忙しさではなく内部の静けさ」で決まります。
余裕がなくなる理由は、能力不足でも、気持ちの弱さでもありません。
▼心の容量を占領しているものが多すぎる
▼複数の感情を同時に抱えすぎている
▼処理されていない思考が溜まっている
ただそれだけのことです。
余裕とは、時間ではなくスペース!
余裕が戻るのは、頑張ったときではなく、心の中の何かがそっと静まったとき。
自分に厳しくなる前にそのスペースの状態を見てあげると、生き方は少しやさしくなるのだと思います。
皆さんは今、余裕がありますか?