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夏はやる気が出ない…は脳の正常な反応だった?― モチベーションと暑さの科学 ―

2025.09.12

皆さん、こんにちは!
昨日は線状降水帯の影響で、各地で大雨となりましたね。
電車の遅延等の交通機関の乱れはありましたが、被害などはなかったでしょうか?

今日は金曜日で1週間の最後ですね。
最後の1日も頑張りましょう!

今回は「夏に頭が働かない」「なんとなくやる気が出ない」といった、体よりも脳に起きている目に見えにくい疲れに注目したお話です。

◆ 暑さでバテるのは、筋肉よりも先に脳

多くの人が「夏バテ」と聞くと、だるさや食欲不振など身体の不調をイメージすると思います。
でも実は、真っ先にバテているのは脳であることが少なくありません。

脳は、体重のわずか2%ほどしかないのに、エネルギー消費の約20%を担っています。
しかも非常に温度に敏感で、気温や湿度が高い環境に長時間さらされると、判断力や集中力が落ちることが、複数の研究で明らかになっています。

【豆知識】
NASAの研究では、オフィスの室温が28度を超えると、作業効率が最大40%低下したというデータがあります。
暑さは、やる気以前に「脳の処理能力そのもの」を落としてしまうのです。

◆ やる気が出ないのは、脳の節電反応かもしれない

東京大学の神経心理学研究グループの報告によると、高温環境にさらされると、脳内のドーパミン(やる気を生む神経伝達物質)が分泌されにくくなることが分かっています。

つまり、夏にやる気が出ないのは、脳が「これ以上動かすと危険」と判断して節電モードに入っている状態とも言えます。
怠けているわけでも、メンタルが弱っているわけでもなく、体を守るための自然な反応なのです。

◆ モチベーションを守る3つの工夫

① 朝の時間に主導権を持たせる

午前中はまだ気温も上がりきらず、脳が最もクリアに動く時間帯です。
集中したい作業や判断が必要なことは、できるだけ午前に済ませておくのがおすすめです。

② 「やる気が出ない日」の選択肢を増やす

「今日こそ筋トレをやらなきゃ」ではなく、「筋トレかストレッチ、どちらかをやればOK」と設定しておくと、脳が『自分で選んだ』と感じて動きやすくなります。
選択肢の余白が、意外とやる気の引き金になります。

③ 小さな達成感を積む

「今日は5分だけ深呼吸できた」「冷たい飲み物を飲んで気分を切り替えた」など、
小さな達成を意識して記録することで、ドーパミンの回路が刺激され、翌日の行動も起こしやすくなります。

◆ まとめ

夏にやる気が出ないのは、甘えではありません。
高温多湿という外的ストレスによって、脳が処理能力を落とし、エネルギーを節約しようとしているだけです。

無理やりエンジンをかけるのではなく、
「朝に動く」「選択肢をもつ」「小さな達成感を重ねる」ことで、脳にやさしい夏の過ごし方ができるようになります。

今年の夏は、気合いではなく、仕組みで乗り切りましょう。

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